ある日、私のスマホに営業電話が掛かってきました。通常ならば、忙しいのでと電話を切るのですが、その日は営業の方の声質が良かったので、少し話をきいてみようと思いました。しかし、私はその人の声に集中していたので、内容はあまり聞いていなかったのですよね。本当にすみません。
営業の人に「お客様、レチノールってご存じですか?」と聞かれ
あ、答えないと……とちょっと焦りました。
レチノールはアンチエイジングの成分なので、アラフォーの私の年齢を知っていて、営業電話をかけていることがわかりました。しかし、肝心なレチノールについては、漠然としたイメージしかなく、ヴィーガンコスメを使っている私としては、動物性か植物性か、が問題でした。
しかし、営業の方に「使われているレチノールは動物性ですか?植物性ですか?」と聞くと「えっと……」という感じでした。
ヴィーガンコスメを使っている人は日本では多くないですからね……
ただ、せっかく良いと思って提案してくれている(だろう……決して時給の為とは思いたくない)レチノールという成分を耳にしたので、「レチノール」とそのヴィーガン代替品にあたる「バクチオール」についても調べてみました。
レチノールとは?
レチノールは、ビタミンAの一種で、スキンケアにおいてエイジングケア成分として広く利用されています。細胞のターンオーバーを促進し、コラーゲンの生成を助けることで、シワやシミ、肌の質感を改善します。また、肌を滑らかにし、均一なトーンをもたらす作用が期待されます。そのため、レチノールはアンチエイジングを目指す人に人気が高い成分です。
レチノールの欠点
レチノールには以下のような欠点があります。
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肌に対する刺激が強い:敏感肌の方にとっては赤みや乾燥を引き起こしやすく、使い始めの頃は皮膚がピリピリすることがあります。
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光感受性を高める:レチノールは日光に対して感受性を高めるため、日中の使用には注意が必要です。
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動物由来が多い:レチノールは動物由来であることが多く、ヴィーガンの観点から見ると適していない場合があるため、成分表を確認する必要があります。
バクチオールとは?
バクチオールは、植物由来の成分で、特にバブチ(Babchi)という植物の種から抽出されます。バクチオールは、レチノールのようにコラーゲンの生成を促進し、シワやくすみを改善をサポートする働きを持ちますが、レチノールとは異なり、肌への刺激が少ないことが特徴です。バクチオールは天然由来の成分であり、抗酸化作用もあり、肌をしっとりと保ちながら弾力を維持する作用が期待されていますが、その結果には個人差があります。特にヴィーガンの方にとって、バクチオールは動物性成分を含まないため安心して使用できる代替成分です。
また、バクチオールはアーユルヴェーダにも伝統的に用いられてきました。アーユルヴェーダでは、バブチの植物が皮膚の健康を促進し、炎症を抑える作用があるとされており、古来より肌の治癒や改善に役立つ植物として評価されています。このため、バクチオールは自然療法としても信頼性があり、古代からの知恵と現代のスキンケアが融合した成分と言えるでしょう。
さらに、バクチオールはニキビに対しても作用があることが報告されています。抗菌作用や抗炎症作用により、バクチオールは肌のバランスを整え、ニキビの原因となる細菌の増殖を抑える働きがあります。肌の油分をコントロールし、毛穴の詰まりを防ぐため、ニキビに悩む方にも適した成分です。
レチノールとバクチオールの共通点と相違点
レチノールとバクチオールは、いずれもエイジングケアに作用的な成分であり、シワの軽減や肌のトーン改善にサポートします。しかし、その性質には大きな違いがあります。レチノールはビタミンA誘導体であり、作用が強力である一方で、肌に刺激を与えやすく、使用には注意が必要です。
一方、バクチオールは植物由来で、肌に対する刺激が非常に少ないため、敏感肌や初心者でも安心して使用できる点が魅力です。さらに、バクチオールは昼夜を問わず使用できるため、使用のしやすさも大きな利点です。
また、レチノールはビタミンAの一種であるため、紫外線によって不安定になりやすく、日中の使用が制限されますが、バクチオールはその点での制限がなく、紫外線の影響を受けにくいというメリットがあります。さらに、レチノールは敏感肌の方には刺激が強いことがありますが、バクチオールはよりマイルドであるため、レチノールに耐えられない方でも使用しやすいかと思います。
バクチオールの活用法
バクチオールは、クリーム、セラム、オイルなどさまざまな形でスキンケア製品に配合されています。
使用方法としては、洗顔後に化粧水で肌を整えた後、バクチオール配合のセラムやクリームを肌に優しくなじませるのが一般的です。バクチオールは日中の使用にも適しており、レチノールのように紫外線による影響を受けにくいため、朝晩どちらでも安心して使用できます。また、敏感肌の方やヴィーガンでも使えるため、幅広い方におすすめできる成分です。
さらに、バクチオールはニキビケアにも作用的であり、抗菌作用や抗炎症作用を活かして、ニキビの原因である細菌を抑え、炎症を軽減します。油分のコントロールにも優れているため、ニキビに悩む肌にとっても有用です。バクチオール配合のオイルやクリームを使うことで、肌の健康を保ちながらニキビの予防と治療をサポートすることができます。
結果、この営業の人には申し訳ないけれど、私はレチノール配合化粧品は使わないです。
レチノールとバクチオールのどちらも肌に良い作用を持ちますが、ヴィーガンや敏感肌の観点から考えると、バクチオールはより穏やかで持続可能な選択肢だと思います。
また、バクチオールはアーユルヴェーダにも使われてきた伝統的な成分であり、自然の力を利用して肌の健康を保つことができる点も魅力です。ニキビのケアにも適しているため、幅広い肌悩みを抱える方にとっても非常に有用ですね。
あなたも、肌質やライフスタイルに合わせて、自分にぴったりの成分を選んで、日々のスキンケアに取り入れてみてください。
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