「グルテンフリーって小麦アレルギー以外の人にもいいんですか?」
この質問、結構多いです。グルテンフリーという言葉を知っている人はいても、それは、グルテンを受け付けない人のものというイメージが大きいようですね。
私は、小麦アレルギーではないのですが、グルテンフリーを実践して、たくさんの『良い変化』があったので今も続けています。今日は、どんな変化が起こったのか、に加え、少しグルテンフリーの知識を共有したいと思います。
私がグルテンフリーの食生活を始めたきっかけは、シンプルに「減量」と「腸内改善」です。
私は、産後の体重増加となかなか減らない体重に悩んでいて、さまざまなダイエット方法を試してきました。体の歪みを整え、運動を始めましたが、リバウンドが怖く、一体何をやったらリバウンドしないか、常に考えていました。
その時注目したのが「食事」です。食事は、筋トレやストレッチと違い、私たちが死ぬまで欠かさず行う行為なのです。
太っていた時の私の食生活はパンやパスタ、ケーキなどの小麦を含む食品に偏っていました。そんな中、グルテンを控えることで体重管理に成功している人たちの話を目にし、自分でも試してみることにしました。グルテンフリーの食生活を始めると、加工食品を控えるようになり、新鮮な野菜や果物、そして健康的なたんぱく質を中心としたバランスの良い食事が自然と増えました。
最初は「こんなにも多くの食品が食べられなくなるのか」と不安に思いましたが、実際には新しい食材やレシピに挑戦する良い機会になりました。
そして、驚いたことに、グルテンフリーにしてからは体重の減少だけでなく、体全体が軽く感じられ、消化も楽になり、エネルギーレベルが向上したのを実感しました。次に、そのメリットとデメリットについてお話しします。
グルテンフリーのメリットとデメリット
メリット
1. 消化の改善
グルテンフリーの食生活を始めた多くの人がまず感じるのは消化の改善です。特に、食後の腹部の張りやガスの発生が軽減されたり、腸の調子が良くなったりすることが報告されています。私のお客様も、グルテンを控えるようになって、お腹の調子が良くなったとおっしゃっていました。
2. 体重管理がしやすくなる
グルテンフリーの食生活は、自然と高カロリーで栄養価の低い加工食品を減らすことに繋がります。例えば、パンやケーキ、クッキーなどの甘いものはグルテンを多く含んでいますが、それらを控えることでカロリー摂取を減らし、体重管理がしやすくなるのです。
3. エネルギーレベルの向上
グルテンを抜くことで疲労感が軽減されたという報告も多くあります。特に、グルテン過敏症やセリアック病の人にとっては、グルテン摂取が原因で倦怠感やエネルギーレベルの低下が引き起こされていたため、それを避けることで日々の活動がより活発に感じられるようになります。
4. 肌の改善
一部の人は、グルテンフリーにすることで肌の状態が改善したと報告しています。これも、私のお客様の声でもよくある意見で、腸内環境が影響しているのだと思われます。
デメリット
1. 栄養の偏り
グルテンフリーの食生活は、一部のビタミンやミネラルが不足しやすくなることがあります。小麦にはビタミンB群や鉄分が含まれており、これを制限することで必要な栄養素が不足するリスクが増します。栄養バランスを意識して食材を選ぶ必要があります。
2. 食事選びの難しさ
グルテンフリーにすると、特に外食が難しくなることがあります。多くのレストランでは、小麦を使用した食品が主流であり、メニューにグルテンフリーの選択肢が少ないこともあります。そのため、自炊が基本になり、食事の計画に時間と手間がかかることが増えました。
3. 友達付き合いの制限
女性は、パンやケーキなどの小麦が大好きですよね。私も以前はアフタヌーンティーが趣味で友人とホテルを回っていました。今は、それがなくなったことを、少し残念に思っています。
グルテンが影響する病気一覧
グルテンに対して敏感な人は少なくありませんが、その中でも特に医学的な影響が明らかになっている病気があります。
1. セリアック病
セリアック病は、グルテン摂取に対する自己免疫反応を引き起こし、小腸の絨毛にダメージを与える病気です。この病気では、グルテンを摂取すると免疫系が過剰反応を示し、小腸の内壁が破壊されてしまい、栄養吸収がうまくいかなくなります。この結果、栄養不足や慢性の下痢、腹痛、体重減少などの症状が現れます。
2. グルテン過敏症 (Non-Celiac Gluten Sensitivity, NCGS)
セリアック病ではないものの、グルテン摂取後に不快な症状(腹痛、下痢、頭痛、倦怠感など)が現れる状態です。血液検査などでセリアック病や小麦アレルギーが確認されない場合にこの診断が下されます。
3. 小麦アレルギー
小麦に含まれるグルテンを含むたんぱく質に対するアレルギー反応です。これにより、消化器系の不調から呼吸器系の問題、皮膚のかゆみや腫れなど様々な症状が引き起こされます。
4. 自己免疫疾患
一部の自己免疫疾患、例えば甲状腺炎(ハシモト病)や関節リウマチなどは、グルテンが病気の進行に関与している可能性があると指摘されています。炎症を引き起こす可能性があるため、これらの疾患を持つ人にとってはグルテンフリーの食事が症状の改善に役立つことがあります。
グルテンを抜くことで実現できる健康生活
グルテンフリーの食生活を始めると、様々な健康における良い変化が期待できます。
1. 消化器系の改善
腸の不調に悩まされていた人にとって、グルテンを抜くことは大きな違いをもたらすことがあります。消化不良や腹部膨満感、ガスの発生が抑えられることで、腸内環境が整い、より快適な消化ができるようになります。
2. 慢性的な炎症の軽減
グルテンが炎症を引き起こしている可能性がある場合、これを抜くことで慢性的な体の痛みや炎症が軽減することがあります。これにより、関節痛や筋肉痛の改善も期待できるため、特にリウマチなどの炎症性疾患を持つ人には効果が感じられることが多いです。
3. エネルギーレベルと集中力の向上
グルテン過敏症がある人は、グルテンを摂取することで倦怠感や頭がぼんやりとした状態(「ブレインフォグ」)を感じることがあります。グルテンを抜くことでこれらの症状が改善し、エネルギーレベルが上がり、集中力が向上することがあります。
4. 体重管理
高カロリーの加工食品を避けることで、結果的に体重管理がしやすくなります。グルテンフリーの生活では、自然とバランスの取れた食事にシフトすることが多く、体重減少や体脂肪率の減少が促進されます。
グルテンの代替品一覧
グルテンを避ける生活を送るためには、適切な代替品を使って食事のバリエーションを広げることが重要です。以下に代表的なグルテン代替品を紹介します。
1. 米粉
米粉はグルテンフリーで、パンケーキやお菓子、天ぷらの衣など、幅広く利用できます。使い方も小麦粉に近く、初心者にも扱いやすい代替品です。
2. アーモンド粉
砕いたアーモンドから作られるアーモンド粉は、焼き菓子やパンに使うことでコクを与え、グルテンフリーでも美味しい料理を作れます。また、タンパク質と健康的な脂肪を多く含んでいるため栄養価も高いです。
3. ココナッツ粉
ココナッツの果肉から作られた粉で、グルテンフリーの焼き菓子に適しています。独特の甘さと水分吸収性があり、パンケーキやクッキーに良く使われます。
4. タピオカ粉
タピオカ粉はキャッサバという植物から作られた澱粉で、グルテンフリーのパンやクレープのレシピで弾力を加えるためによく使用されます。
5. オート麦(グルテンフリーのもの)
オート麦はもともとグルテンフリーですが、加工の際に小麦と混ざることがあるため、グルテンフリーのものを選ぶことが大切です。オートミールとして朝食にしたり、粉にして焼き菓子に使ったりできます。
6. サイリウムハスク(プランタゴ)
食物繊維が豊富なサイリウムハスクは、水と混ぜるとゼラチン状になり、パンや焼き菓子に弾力と結束力を持たせることができます。これにより、グルテンの持つ粘着性を代替することが可能です。
7. チアシードや亜麻仁粉
チアシードや亜麻仁粉を水に浸けることでジェル状になり、グルテンの代わりに焼き菓子のつなぎとして使用できます。これらは栄養価も高く、健康に良い脂肪酸も豊富です。
これらの代替品をうまく活用することで、グルテンフリーでも美味しくて満足のいく食事を楽しむことができます。最初は試行錯誤が必要かもしれませんが、新しい食材に挑戦することも、とても楽しいですよ!
グルテンフリーの食生活は、単なる「制限」ではなく、新しい可能性を見出す方法でもあります。多くの健康効果が期待でき、特に自分に合った食事法を見つけることで、身体的にも精神的にもより良い生活を送ることができるようになります。
こちらに、グルテンフリー・プラントベースレシピを載せています。
チェリーケーキは作り方も簡単で、覚えてしまえば季節のフルーツを使って手軽に作れます。
興味があれば、是非試してみてくださいね!
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